米井嘉一プロフィール
慶応義塾大学医学部卒業。
日本鋼管病院内科長・人間ドック脳ドック室部長を経て、現在日本初の抗加齢医学講座である同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授。2000年、総合病院では初めてとなる「アンチエイジング(老化度判定)ドック」を開設。抗加齢医学の伝道師として活動中。
おもな著書に、「抗加齢医学入門」(慶應義塾大学出版会)・「アンチエイジングのすすめ」(新潮社)ほか。
日本鋼管病院内科長・人間ドック脳ドック室部長を経て、現在日本初の抗加齢医学講座である同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授。2000年、総合病院では初めてとなる「アンチエイジング(老化度判定)ドック」を開設。抗加齢医学の伝道師として活動中。
おもな著書に、「抗加齢医学入門」(慶應義塾大学出版会)・「アンチエイジングのすすめ」(新潮社)ほか。
- 前回・前々回のインタビューでは"アンチエイジングな食を考える"ということについて、米井教授にお話を伺いました。今回も引き続き"食"と"アンチエイジング"との関わりについて、お話を伺いたいと思います。
- アンチエイジングとは何か?今回は「食べる順番」について米井教授に伺っていきたいと思います。
- 「「食べる順番」についてお話をする前に、食事とカラダの機能の関係についてお話します。ちょっと難しいかもしれませんが、少しお付き合い下さい。食事をすると血糖値が上がるよう私たちのカラダはできています。血糖値が上がると、今度は血糖値を下げるために「インスリン」というホルモンの分泌量が上がります。それによって血糖値は急に下がるわけですが、「インスリン」の分泌量は急には減りません。すると今度は、「低血糖になっては大変だ!」と体が反応して、「インスリン」への抵抗性を上げます。つまり「インスリン」を効きにくくするような状態になります。それが続くと、だんだん平常時でも「インスリン」が効きにくいカラダになっていきます。」
- 「インスリン」が効きにくいカラダになるということは、どういうことなんでしょうか?
- 「生活習慣病の代表格の糖尿病になるか、糖尿病予備軍になりますね。実は、日本人の糖尿病の9割近くは、「インスリン」が過剰になる『Ⅱ型糖尿病』なんです。この病気になると、「インスリン」は出過ぎるほど出ているのに、血糖値が下がらないんです。」
- それは怖いですね。糖尿病の方は「インスリン」の注射を打つイメージがあったので、「インスリン」は何だか良いホルモンかと思っていましたが、そうではないんですね。
- 「血糖値を下げる働きがある反面、先ほど言ったように過剰に出すぎると悪い面もあります。糖尿病のほかにも「インスリン」が過剰に分泌されると、そのエネルギーは、脂肪になって肝臓に蓄えられたり(脂肪肝)、動脈硬化の原因になったりします。」
- そうなんですか。それでは「インスリン」が過剰に分泌されないようにするにはどうしたらいいですか?
- 「これは生活習慣の改善で予防ができるんです。それが今日のお話のメインである「食べる順番」にかかわってきます。普段の食事で、いかに急激に血糖値を上げないか、いかに「インスリン」を出さないかが大事になってきます。」
- 急激に血糖値を上げないための食事法とはどんなものなんでしょうか?是非教えて下さい!
- 「まずは前回お話したように、ゆっくり、よく噛んで食べることです。そうすることで血糖値の上昇スピードは緩やかになってきます。それと「食べる順番」です。まずは、野菜や海藻類を食べる。次に肉や魚、卵などのタンパク質。そして最後にご飯や麺類、パンなどの炭水化物を摂りましょう。同じカロリーを摂取するにしても、この順番でゆっくり食べれば、急激に血糖値が上がらず、「インスリン」もゆっくり分泌されます。そうなれば動脈硬化も進みにくいですし、太りにくくなるため、メタボリックにならずにすみます。」
- なるほど。では逆にやってはいけない食べ方なんていうのはありますか?
- 「急激に血糖を上げてしまうものの代表として、ジュースがあります。特に糖分の入った炭酸飲料は要注意です。炭酸自体に害はないのですが、炭酸で過剰な糖分がごまかされて、ついたくさん飲んでしまうことが問題です。糖分が多い炭酸飲料は、気の抜けたとき、甘ったるくてとても飲めないでしょう?」
- 確かにそうですね。気をつけないといけないですね。
- 「そうです。たまに飲むのは仕方ないとしても、習慣にしてはいけません。中年以降の人、体を動かす習慣のない人はなおさらです。特に空腹時に飲むと血糖値は急上昇し、「インスリン」が出すぎてそれこそカラダに大きなダメージを与えてしまいます。絶対に避けましょう。」
- 今回も普段の食生活の中で、ほんのちょっと気をつければ・・今日からすぐできる・・そんなお話を伺いました。こうしたちょっとずつの積み重ねが「アンチエイジング」を達成することへの近道だと教えていただきました。次回は「デトックス」について伺う予定です。みなさんお楽しみに。




